開発ストーリー Development story

vol.02 せめぎ合いの中で完成した彩鳳の餃子。その味は、絶対的信頼の証

国道6号線、四倉に向かう道すがら、鮮やかな黄色の外観が一際目を引く中華料理店「彩鳳」がある。オーナーの後藤幸則氏は、若き日を修行のために東京で過ごした。1日に焼売が1000個も出るような一流中華料理店。厳しい試練の中で得たものを携えて、ここいわきにやってきた。27歳の時だ。
平で店をオープンしたが、そこからも苦難の連続。東京で習得した味を美味しいと感じてもらえない。一つのメニューを取っても、いわきと東京とでは、使う具材が全く異なるため、なかなか受け入れてもらえないのだ。それでも、みんなに美味しいものを提供したい一心から、後藤氏は試行錯誤を続け、今の味にたどり着いた。

(写真右:彩鳳 オーナー 後藤幸則氏 左:鈴木製麺 代表取締役 鈴木千里氏)


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鈴木製麺との出会いは、5年ほど前に遡る。

当時取引していた製麺所が廃業することになり、「いい麺屋さんがあるよ」という知人の勧めで付き合いが始まった。

それからというもの、後藤氏の妥協なきこだわりの注文にも、鈴木製麺は熱意を持って真摯に取り組み、何度ダメ出しされても、最後には必ず期待に応える商品をつくり上げてきた。


餃子の皮は、パリッとした食感を出すために、米粉を使用しているが、この配合と製造に、何度もトライ&エラーを繰り返した。

自信を持ってお客様に出せるものに仕上がるまで、実に半年ほどの時間を要した。この皮は、まさにプロにしか扱えないプロのための商品だ。こだわっているのは食感だけではない。人は視覚でも味を感じている。見た目の美しさも重要なのだ。半透明で中の具が少し透けて見える感じ。焦げ目のつき方、具とのバランス、熱を加えた時の状態の変化までイメージしている。


彩鳳も負けてはいない。中の餡にも秘密がある。確かな歯ごたえを感じてもらうため、白菜、キャベツ、ニンニクなどを独自の配合で練り合わせ、独特の食感を出すために企業秘密の一品を加える。野菜を刻む際は、機械を使わない。手間も時間もかかるが、包丁で切る。食感が全然変わってくるからだ。
こうして完成した餃子は、格別の味。遠方からも食べに来るお客様が後を絶たないのが何よりの証拠だ。


共に歩んできた、彩鳳と鈴木製麺。でも、そこに馴れ合いはない。これからも、最も信頼の置けるパートナーであり続けるために望むこと。我々彩鳳と同じ気持ちで開発に取り組み、お客様の気持ちになって、美味しい素材をつくり続けてもらいたい。「いつも変わらぬ最高の味を提供する」という強い信念を持ち、共に歩んで行きたい。後藤氏はそう語る。
常に、向上心と果てなき探究心を持ち、貪欲に学ぶ姿勢を決して崩さない。
鈴木製麺の麺・皮は、彩鳳の味と共に進化し続けるだろう。


彩鳳(さいほう)

住所:福島県いわき市平中神谷苅萱1-6
いわき駅から車で約15分。駐車場あり。
営業時間:11:00~21:30(ラストオーダー 21:00)
定休日:火曜日
TEL:0246-34-2930